暗黙知と形式知って何?2つの差異とナレッジとして共有するには?
暗黙知と形式知って何?差異は?
ナレッジは大きく分類して2つのタイプがあり、それが暗黙知と形式知。
暗黙知は、個人の経験や勘に基づく技術や業務を積み重ねた中で身につけた能力で従業員それぞれの中にある言語化されていない主観的なナレッジのこと。
職人の技術は暗黙知の象徴です。
一方、形式知はそれぞれ個人が持っていた知識や能力、技術などが文章や数式などによって目に見える形になっているナレッジのこと。
マニュアルや指針は形式知と言えます。
暗黙知は形式化されていないため同じ組織内で活動する従業員でもナレッジを共有できないという特性があります。
企業では暗黙知と形式知の共有は困難?
熟練の職人は材料の厚さや磨き具合を指先で触れた感覚で把握できたり、建設現場で働く熟練者も経験に基づいた技術で現場に合った最適な作業を選ぶことが可能です。
しかし、このようなコツや技術は周囲の人に言葉にして伝えるのは困難です。
難しいがゆえに、技術伝承や人材育成の観点では「背中を見て覚えろ」という世界になってしまっています。
このような「背中を見て覚えろ」の世界だと、技術の伝承や人材の育成が進みません。
暗黙知になっているものを形式知にできれば、正確にポイントなどを理解することが可能で技術の伝承や人材の育成が進むでしょう。
ただ、暗黙知を形式知にするのは簡単なことではありません。
暗黙知を形式知化してナレッジ共有するためには?
従業員が所持している暗黙知を形式知として組織全てで共有し、ビジネスの成長と企業価値向上に利用していく経営手法の「ナレッジマネジメント」の考え方に注目。
ナレッジマネジメントでは、4つの要素が大事。
その4つとは、「SECI(セキ)」「場(Ba)」「知的資産」「ナレッジリーダーシップ」です。
ナレッジマネジメントを導入すると、暗黙知になっていたものを形式知にすることが可能となります。
形式知したものを利用し、また新しい暗黙知を形式知にしていくということを繰り返すことで企業価値の向上の実現が近づいていきます。
ナレッジ共有を成功に導くには?
ナレッジ共有を成功に導くための近道は、やはりナレッジマネジメントを行うことです。
ナレッジマネジメントを実行するためには、従業員がナレッジを共有しやすいような環境の整備や仕組みづくりも大事なポイントの1つ。
しかし、知識やデータの共有を紙やExcelファイルなどで行うのは効率が悪いと言えます。
また、必要な情報を見つけ出すだけで時間や手間がかかります。
そしてシステムが部門ごとに独立していてデータがバラバラになっていると、情報の共有や連携がなかなか進みません。
ナレッジ共有に有効なツールもあるので、ナレッジ共有を効率的に実現していくための基盤として利用していくのもいいでしょう。
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