固定資産除却損の仕分けに必要なことについて
「固定資産除去損」という言葉を聞いたことはありますか?
並べられた言葉を見ても、何についてなのか明確に読み取るのが難しいですよね。
そこで今回は、固定資産除去損がどういったものなのかということと、仕訳方法、そして固定資産除去損の対象となる資産についてお話ししていきます。
固定資産除去損について
「固定資産除去損」とは、会社の事業で、処分をした「有形固定資産」を除去することで発生する損失のことです。
車両や不動産などの固定資産は手に入れた時から減価償却を行い、
減価償却の最後、もしくは期間中に使用しなくなった固定資産を廃棄することを表しています。
固定資産除去を行った場合にも、まだ残高は残っていることになっています。
その残高を損失として処理するために使用するのが、「固定資産除去損」という勘定科目です。
固定資産除去損は臨時的な損失に当てはまるため、損益計算書では「特別損失」に入ります。
仕訳方法のあれこれ
固定資産除去損の仕訳方法について、「処分費がかかる場合」の例を挙げながら、「直接法」と「間接法」それぞれに分けて説明していきます。
今回挙げる例として、
取得原価: 200万円
減価償却の累計額: 100万円
減価償却額: 50万円
と設定しておきます。
処分費がかからない場合
・直接法
直接法は固定資産の取得原価から直接減価償却費が引かれるため、固定資産(右側の貸方金額)は減価償却累計額(左側の借方金額)を引いた金額になります。
「固定資産(右側)」 200万円 – 100万円 = 100万円
そして固定資産除去損(左側)は、固定資産(右側)から減価償却費(左側)を引いた金額になります。
「固定資産除去損(左側)」 100万円 – 50万円 = 50万円
・間接法
固定資産(右側)に取得原価を記入し、減価償却累計額(左側)も同時に記入します。
そのほかは直接法と同じ方法で計算します。
固形資産除去損の対象資産とは
有形固定資産のみが固定資産除去損の対象です。
主な例は以下の通りです。
・不動産
・備品
・車両
どれも形があり、そこに存在するものですよね。
無形固定資産や有価証券は含まれないので注意してください。
一方で、例え有形固定資産であっても、除去したものだと証明できない場合は税務調査に引っ掛かる可能性があるので、対象の資産であることと除去を行ったという証明ができるものを用意するのを忘れないようにしましょう。
まとめ
固定資産除去損について少しでも理解が深まったでしょうか。
今回ご紹介した仕訳方法は1つの例に過ぎず、他にも「処分費が発生する場合」や「廃棄した材料に価値がある場合」などはまた違った計算方法になります。
それぞれに合った仕訳方法を当てはめるようにしましょう。
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