IPO準備企業が事前に整えるべき人事・労務と懸念点
IPO準備企業に必要な人事・労務基盤
上場審査の際に、経営の基礎・体制がしっかりと整っていることを厳しくチェックされます。
中でも人事・労務は売上・利益と比べると重要度が低くなりがちです。
このページでは、IPO準備企業が整えるべき人事・労務の整備の側面と懸念点について具体例を挙げながら説明いたします。
IPO準備企業は、経営体制が整っているかどうか・経営状況は順調かどうかという点を上場の際に審査されます。
ですが、ベンチャー企業やスタートアップ企業では、内部統制や社内規定が整備されていない状況で企業が拡大している場合もあるでしょう。
公平な基準で社員を評価し、実績に応じた報酬を適正配分する制度や管理方法を整備したうえで、上場審査基準をクリアできる制度や体制が必要となります。
IPO準備企業が認識すべき人事・労務の懸念点
IPO準備企業は上場の審査基準を元に人事制度・労務管理を行う事が最も効率的です。
上場審査では以下の書類が判断材料となります。
・時間外、休日労働の状況とその管理方法を明示したもの
・人事政策や3年間の授業員の異動及び出向の状況を明示したもの
・労使協定の内容明示書類
・労働基準監督署による調査状況や今後2年間の人員計画
参考書類にも付随する確認事項も合わせて説明します。
IPO準備企業の人事が特に注意すべき反社会的勢力の排除
「反社会的勢力」とは一般的には暴力団・暴力団関係企業・総会屋・社会運動等標ぼうゴロ・特殊知能暴力集団等の暴力、威力、詐欺的手法を用いて経済的利益を得る集団もしくは個人の事を指します。
暴力団排除条例は社会的責任の観点より、新規・既存に関わらず取引のある企業や個人について「反社チェック」という反社会的勢力との関りの有無を確認することが求められます。
IPO審査においても重要な要素となっています。
取引先にとどまらず、従業員に対しても反社会的勢力との関りの有無を確認することはとても重要です。
新卒、中途、パート、アルバイトなどの全ての従業員において反社チェックは必要不可欠です。
万が一、反社会的勢力との関りが判明した場合でも解雇することは非常に難しく、採用する前段階で人事として取れる対策はしっかりと取っておきましょう。
まとめ
IPO準備企業が事前に整えるべき人事・労務の懸念点について具体例を明示しながら説明いたしました。
IPOを達成する為にはしっかりとした事前準備が重要です。
体制整備は一朝一夕に行えるものではないので、常日頃より社内基準や法に則った組織づくりを心掛けていきましょう。
この記事を書いたライター
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