スタートアップとベンチャーの違いは？

更新日: 2023年12月22日

スタートアップとベンチャーとは？

よく耳にする言葉で「スタートアップ」と「ベンチャー」というものがありますが、明確な違いをご存じでしょうか。ここでは、その違いについてご説明していきます。
（スタートアップ）
先進的なテクノロジーやアイデアがベースにあり、それを強みにイチから市場創出やビジネスモデル創出にチャレンジする成長速度の速い企業やプロジェクトの事を指します。
（ベンチャー）
企業規模は問わず、オリジナリティのあるアイデアやテクノロジーをベースに、新たなサービスやビジネスを提供する企業の事を指します。また、ビジネスモデルの違いにより「スタートアップ」と「スモールビジネス」に分かれます。
ベンチャーは早い段階での黒字化を重視していて、飛躍的というよりレバレッジが小さいビジネスであり、堅実で長期的な右肩上がりの成長曲線を描いていきます。

スタートアップとスモールスタート

同じような場面で、「スタートアップ」と「スモールスタート」という言葉も耳にすると思います。こちらも合わせてご説明して参ります。
（スタートアップ）
世の中の潜在的ニーズを把握して、革新的なアイデアやテクノロジーを駆使し、実証実験を重ねて「新しいビジネスモデル」を構築することを指します。
（スモールビジネス）
顕在的ニーズに着目して、「既存のビジネスモデルをベース」に事業構築することを指します。潜在的なニーズに着目するのがスタートアップで、顕在的なニーズに着目するのがスモールビジネスということになります。

では、それぞれのゴールはどう設定されているのでしょうか。
（スタートアップ）
目指すゴールはM&AもしくはIPOです。Jカーブの成長曲線を描くような短期間での急成長を目指すことで企業価値を最大まで高め、株価を売却することで利益を確保します。
（スモールビジネス）
目指すゴールは安定収益と長期成長です。ゆるやかな成長曲線を描き長期的な持続を目的とします。ゴール設定においても明確な違いがスタートアップとスモールビジネスの間にはあります。

時間軸についての考え方はどうでしょう。
（スタートアップ）
短期間でのM&AもしくはIPOを目標としているため、スピード感が何より重要です。会社に属する人間はマルチタスクをこなしながら、都度即戦力となるような人材を確保しながらビジネスを進めています。
（スモールビジネス）
長期的な成長を目標としているため、無理なく持続性が高い組織構成と名なっています。バランスが取れた組織とメンバーで構成されていることが多いです。

日本と海外との違い

上記の様な領域は海外での実績が有名です。
（アメリカ）
シリコンバレーに代表されるような多くのスタートアップエコシステムが存在しています。
（中国）
社会実装型のイノベーションによるスタートアップの存在感が増してきています。
（日本）
海外と比較すると及ばないものの、国内でのスタートアップ企業の資金調達は急速に伸びてきているのは事実です。日本では、スタートアップエコシステムがまだまだ未成熟なため、M&AやIPOの成功事例はまだまだ少ない状況です。ですが、パンデミックを経た後の大きなパラダイムシフト・DX推進・意識変容によって政府や民間事業者からのスタートアップ支援の動きが活発になって来ています。