
法定4帳簿の整備について 労働基準監督署の調査に備える
1.労働者名簿の整備
労働者名簿は労働基準法第107条で定められた、従業員の氏名や生年月日など様々な情報を記した書類のことです。会社の本社や営業所など、事業場に作成・保管が義務づけられています。入社時に1人1枚作成され、情報が変更されるたびに改訂していかなければなりません。労働基準監督官から提示を求められたらそれに応じる必要があります。労働基準監督官に提出する前に労働者名簿に必須記載項目が正しく網羅されているか確認しておきましょう。

2.法定4帳簿
法定4帳簿は労働基準監督署の調査でチェックされる代表的な帳簿です。労働者名簿・賃金台帳・出勤簿・年次有給休暇管理簿という4つの法定4帳簿があります。これらの法定帳簿は、記載必須の項目が決まっていますので、正しく作成ができているか事前に確認しておきます。
労働者名簿を整備するときには以下がポイントです。
・事業ごとに作成する。
・労働者ごとに作成する。
・退職又は死亡の日から3年間保存する。
・必須記載項目を満たす様式ならば書き方は自由、電子データで作成・保存しても問題なし。
また、必須記載項目に関しては、以下の通りです。
・氏名
・生年月日
・履歴
・性別
・住所
・従事する業務の種類(常時30人未満の事業場では不要)
・雇入れの年月日
・退職の年月日とその理由(解雇の場合はその理由)
・死亡の年月日とその原因
以下はよくある指導事例です。
・退職者について保存期間満了前に廃棄してしまっている。
・必須記載項目の退職年月日や退職事由の記載がない。
・必須記載項目の履歴が記載されていない。

3.賃金台帳の整備方法
賃金台帳は労働者名簿と同様に労働基準監督官から提示を求められたら応じる必要があります。会社の本社や営業所など、事業場ごとに作成する必要があります。提示される前に必須記載項目が網羅されているかどうか確認しておきましょう。
賃金台帳整備のポイントは以下の通りです。
・事業場ごとに作成する。
・最終の記入日から3年間保存する。
・必須記載項目を満たす様式ならば書き方は自由、電子データで作成・保存しても問題なし。
また、必須記載項目に関しては、以下の通りです。
・氏名
・性別
・賃金の計算期間
・労働日数
・労働時間数
・時間外労働時間数、休日労働時間数、深夜労働時間数
・基本給、手当など賃金の種類ごとの額
・賃金控除の額
・よくある指導事例
・保存期間満了前に廃棄してしまっている
・賃金計算期間(○月分、○月○日~○日など)の記載がない
・労働時間数、残業時間数、深夜労働時間数などの記載がない

4.年次有給休暇管理簿の整備方法
年次有給休暇管理簿は2019年4月に法改正に伴い導入されたものです。会社は、年次有給休暇を取得した日付、取得日数、付与日を明らかにした年次有給休暇管理簿を作成しなければなりません。ここ最近で労働基準監督署の調査にて指導を受けやすい箇所です。必須記載項目が網羅された管理簿を作成しておきましょう。
年次有給休暇管理簿整備のポイントは以下の通りです。
・労働者ごとに作成する。
・当該年休を与えた期間中及び当該期間の満了後3年間保存する。
・必須記載項目を満たす様式ならば書き方は自由、電子データで作成・保存しても問題なし。
また、必須記載項目に関しては、以下の通りです。
・時季(年次有給休暇を取得した日付)
・取得日数(基準日から1年以内の期間における年休取得日数)
・基準日(年次有給休暇の付与日)
以下はよくある指導事例です。
・作成義務を知らないため未作成である。
・年次有給休暇の付与日(=基準日)と取得日数の記載がされていない。
・具体的な取得日が記載されていない。
・10日以上の日数を付与された労働者について、1年以内に5日以上の有給消化をさせていない。
おすすめ記事
-
人工知能の新たなフロンティア:会話型AIの実力と活用法
近年、会話型AIが多くのメディアやSNSで話題となっています。その人気は、多くの人々がこの新技術に興味を持ちつつ、一方でその利用にはまだ戸惑いを感じているという状況を反映しています。
-
プロフェッショナルな自己紹介で人脈を拡大するテクニック
新しい職場やプロジェクトが始まる際、最初のステップは自分を効果的に紹介することです。この瞬間が、あなたがどのような人物であるかを相手に示す重要な場面です。
-
事業名選定の究極ガイド:成功への第一歩を踏み出すために
事業をスタートする際、多くの人が何を名前として採用するかに頭を抱えます。ただの名前以上に、事業名はそのビジネスの顔とも言えます。